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水平対向エンジンのアイデンティティを継承したBMWの電動バイクコンセプト【動画アリ】

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BMW Motorrad Vision DC Roadster

2019年6月25日、ドイツのモーターサイクルブランドBMWモトラッドが電動バイクのコンセプトモデル「BMW Motorrad Vision DC Roadster(ビジョンDCロードスター)」を発表した。

BMWモトラッドのアイデンティティと言えば、車体の左右に大きくシリンダーが張り出した水平対向(ボクサー)エンジンだが、このVision DC Roadsterは電動バイクながらもその特徴を継承してデザインされた次世代の電動バイクだ。

BMW Motorrad Vision DC Roadster
BMW Motorrad Vision DC Roadster
Vision DC Roadsterの動力源はモーター。車体の大部分を占めるのはバッテリーだ。

BMWモトラッドのアイデンティティであるボクサーエンジンを電動バイクで再現するとしたら?
そんなテーマを持って車体製作に取り掛かったデザインチームは、車体の中心で大きなスペースを取るバッテリーの左右から、冷却用のクーリングシステムを飛び出させることで、BMWらしいスタイルを完成させた。

BMW Motorrad Vision DC Roadster
ボクサーエンジンのシリンダーのように車体左右へ張り出すパーツ。これはバッテリーの冷却に使用するクーリングシステムなのだ。
BMW Motorrad Vision DC Roadster
クーリングシステムにはファンが取り付けられている。写真左はモーター停止状態で、モーターを始動すると、ファン&カバーのユニットが可動して走行風を効果的に取り入れられるように開く仕組み。
BMW Motorrad Vision DC Roadster
コンセプトモデルながら、各部のデザインは細部に至るまで煮詰められている。
BMW Motorrad Vision DC Roadster
BMW Motorrad Vision DC Roadsterのシステム全体スケッチ。バッテリーは車体中心に設置され、その周囲にアルミ削り出しのフレームを配置。このバッテリーハウジング兼フレームは、複数のアルミパーツで構成されて、ヒートシンクとしての役目も持つ。このスケッチでは、左右に飛び出したクーリングシステムにはラジエーターのようにも見えるボックスが描かれている。バッテリー直下にはモーターが縦置きで収まり、その軸出力はシャフトドライブを介して後輪へと伝達される。
BMW Motorrad Vision DC Roadster
あらゆる角度からデザインを検討した痕跡がうかがえるスケッチ。BMWモトラッドではいまでもこうしたラフスケッチから新型バイクを生み出している。
BMW Motorrad Vision DC Roadster
フレーム全体を冷却フィンとしても機能させるため、車体前後方向にスリットが入る。
BMW Motorrad Vision DC Roadster
このアルミフレームの中にバッテリーが収まる。バッテリー容量や電圧などその詳細は一切明らかにされていないが、フレームの大きさからするとバッテリーはかなり大型であることが想像できる。
BMW Motorrad Vision DC Roadster
こちらアルミフレームの上に載せるシートベース。
BMW Motorrad Vision DC Roadster
フロントサスペンションはデュオレバー方式。ここでもBMWらしい機構を採用する。
BMW Motorrad Vision DC Roadster
前後のホイールはアルミ削り出し。BMW Motorrad Vision DC Roadsterではアルミのほか、カーボンファイバーなどの軽量素材を各部に多用している。
BMW Motorrad Vision DC Roadster
シートに座ってコックピットを眺める、の図。BMW Motorradのロゴの下に見えるのはメーター。
BMW Motorrad Vision DC Roadster
ハンドルとそこに取り付けられたマスターシリンダーの形状もユニークだ。
BMW Motorrad Vision DC Roadster
ガソリンタンクの代わりにライダーが車体をホールドするために使用する外装パーツとワンピース構造のシートを保持する黒いシャフトはカーボンファイバー製と思われる。ヘッドライト、テールランプはともにLEDを使用する。
BMW Motorrad Vision DC Roadster
駆動方式はシャフト。水平対向エンジンのようなデザイン、フロントサスペンションのデュオレバーとともにBMWらしさが各部に盛り込まれている。METZELER社に特注したタイヤのウォール部には菱形の蛍光要素が貼り付けられていて、側面からの被視認性を向上させるほか、車体の動きをダイナミックに表現する要素としても機能する。
BMW Motorrad Vision DC Roadster
BMW Motorrad Vision DC Roadster
BMW Motorrad Vision DC Roadster
フロントエンドが極端に低いシルエット。エンジン、ガソリンタンク、エアクリーナー、インジェクター、マフラーなどを車体各部に配置する必要があるエンジン車と違って、デザインの自由度が高いのも電動バイクの大きな魅力のひとつと言って良いだろう。バッテリーの小型化が今後さらに進めば、あっと驚くようなデザインのバイクが登場するはず。
BMW Motorrad Vision DC Roadster
ひと目見てBMWとわかる電動バイク、そんなテーマで製作されたVision DC Roadster。その目論見は見事に成功したと言えるのではないだろうか。
車両に合わせてライディングウエアもデザインされた。

#NEXT/GEN をキーワードにまったく新しいデザインを持つ二輪と四輪を同時に発表したBMWは、すでに二輪ではC-Evolution、四輪ではi3やi8など市販EVモデルをリリースしているリーディングカンパニーだ。

今回発表されたBMW Motorrad Vision DC Roadsterでは、走行性能に関するスペックなどは一切明らかになっていないが、その車体設計には近い将来必ず登場するであろうスポーツバイクタイプの電動バイクのヒントが隠されているのかもしれない。

photographs:BMW Motorrad
text:Ryo Tsuchiyama

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